いつもお世話になっております。
このページでは、私たちZoomオペレーターが日々のサポート経験から得た、有用なZoom機能や便利な情報をお届けしています。
以前の「アカウント準備編」でもお伝えしましたが、Zoomミーティングは非常に便利なツールです。しかし、会社のセキュリティポリシーや自宅のインターネット環境、使用しているデバイスの性能など、様々な理由で全ての方が快適に参加できるとは限りません。
特に大規模なミーティングや、Zoom以外での視聴を希望する声がある場合、ライブ配信機能を活用することで、より多くの方々にミーティングの内容を届けることができます。今回はYouTubeで配信までの手順を見ていきましょう。
※記事作成時、Zoomバージョンは6.1.10
YouTubeでライブ配信が可能なアカウントに切り替える
前回の記事でアカウントの準備は完了しましたが、ZoomからYouTubeへライブ配信を行うには、単にYouTubeアカウントを作成するだけでは不十分です。
ライブ配信の権限を得るためには、追加の設定と「中級者向け機能」への切り替えが必要となります。この「中級者向け機能」はYouTubeでライブ配信を行う上で必須の設定であり、これによって初めてライブ配信の権限が付与されます。
まずは、現在のアカウントの権限を確認します。
1.パソコンで YouTube Studio にログインします。
2.[設定] をクリックします。

3.[チャンネル] をクリックします。
4.[機能の利用資格] をクリックします。

現在は「標準機能」であることが確認できました。
次に、「中級者向けの機能」を利用するための設定を行います。
1.上記のページから「中級者向け機能」を「利用資格あり」右側にある▼をクリック。
2.「電話番号の確認」をクリックします。

3.確認コードの受け取り方法を指定し、必要情報を入力して「次へ」をクリック。

4.確認コードを入力して「送信」します。

5.確認が完了しました。

6.ダッシュボードに戻り、「設定」から「チャンネル」→「機能の利用資格」をクリック。

7.「中級者向け機能」が有効になりました。

YouTubeへのライブ配信準備
ライブ配信が可能な中級者向け機能に切り替えた後、配信までにはもう少し準備が必要です。
こちらの記事をご覧いただいている方は、いきなりライブ配信をするのではなく、事前に配信予定を設けて視聴者へご案内をされるかと思います。そのための準備を行います。
1.ダッシュボードから右上の「作成」をクリック。

2.「ライブ配信を開始」をクリック。

※注意:中級者向け機能に変更後、24時間経過しないとライブ配信ができない場合があります。余裕をもって準備しておきましょう。

3.「ライブ配信をスケジュール設定」をクリック。

4.タイトルを入力し、ライブ配信の方法を「ストリーミングソフトウェア」に設定します。

5.カスタマイズは必要に応じて設定を確認し(今回は変更しません)、最後に公開設定を行います。
今回は事前に参加者へリンクを発行するため、「限定公開」を選択します。ライブ配信の時間を設定し、「完了」をクリックします。(設定した時間にライブ配信を始めなければならないというわけではありません)

6.完了をクリックすると、以下の画面になります。
今回のYouTubeライブの設定画面と思っていただければと思います。また、左下の箇所は後ほどZoom側の設定で使用していきます。

Zoomの配信手順
YouTubeでライブ配信を行う準備が整いました。次に、Zoomでの配信準備に入ります。
1.Zoomにて配信スケジュールを作成する
ここは通常のZoomと同様ですので、割愛します。(ミーティングタイトル、開催日時ともに、YouTubeと異なっていても問題ありません)
2.ミーティング予約完了後、「詳細」をクリック。「ライブストリーム配信」タブを選びます。

3.「ストリームURL」「ストリームキー」「ライブストリーム配信ページのURL」に、先程YouTubeで確認した「ライブ配信の設定」からコピーして貼り付けます。「ライブストリーム配信ページのURL」は画面右上からコピーします。

「ライブストリーム配信ページのURL」を配布すると、参加者がYouTubeライブを視聴できます。

4.「保存」します。

ZoomからYouTubeライブへ配信する
では、いよいよZoomミーティングからYouTubeライブへ配信します。
1.Zoomを開始します。

2.右端の「詳細」から「カスタムライブストリーミングサービスでライブ」をクリックします。
※「YouTubeにてライブ中」からも可能なのですが、エラーが起きてしまう場合があるようです。

3.画面が切り替わり、ZoomとYouTubeの接続が始まります。

4.YouTubeの画面に切り替えると、接続状況が確認できます。

Zoomと接続されました。

(アバターにしたところ、警告が出てしまいました。PCのスペックに余裕のある状態で行ってください)
5.右上に「ライブ配信を開始」というボタンが出ている場合は、クリックすると配信が開始されます。
どのように見えているか、きちんと配信されているか確認する場合は、先程コピーした「ライブストリーム配信ページのURL」から確認できます。スマートフォンなどで別途確認するとよいでしょう。
6.ライブを終了するときは、YouTube側に遅延があるため、先にYouTubeを終了し、それからZoomを終了するとよいでしょう。

7.YouTubeを終了すると、「Studioで編集」と出てきますので、編集が必要な方はこちらから行ってみてください。

配信時の注意点
ZoomからYouTubeへライブ配信を行う際には、いくつかの注意点があります。
1.本番前にテスト配信を行い、音声と映像の品質をチェックしましょう。
2.Zoom側と配信プラットフォーム側で多少の遅延(ラグ)が発生することがあります。視聴者とのやり取りを行う際は注意が必要です。
3.安定した配信のために、可能であればWi-Fiよりも有線LANの使用をお勧めします。
以上、今回は「Zoomミーティングからライブストリーミングを行う方法(YouTubeライブ配信編)」をお届けしました。
ライブストリーミング機能は、Zoomミーティングの内容をより広く届けることができる画期的な機能です。参加者全員がZoomを快適に使用できない状況でも、この機能を活用することで、より多くの方々にミーティングの内容を届けることが可能になります。
ぜひ、これらの手順を参考に、みなさんもZoomミーティングのライブ配信にチャレンジしてみてください。新しい可能性が広がるはずです!
それでは、みなさんのZoomライフがよりよいものになりますように!
※掲載内容は、記事作成時点のものです。Zoomのバージョンアップや使用デバイスによって、実際の画面や機能は異なる場合があります。ご了承ください。
