神田うのさんのベビーシッターが、高額な金品を複数回盗んでいたという事件がありました。私は、神田うのさん側の味方というか、なぜみんなが神田うのさんを叩いているのかがよくわからないです。「贅沢しすぎているからダメなんだ」みたいなバッシングがあったようですが、「それただの僻みじゃないか!笑」と笑いさえこぼれてしまいました。そのベビーシッターが物を盗んだのが悪い、ただそれだけのことです。
高額な金品の管理をきちんとしていなかったとか、問題もあったのでしょう。でもうのさんにとっては3000万円なんて大したことはなくて、何なら無くなっても人生に影響ない額なんだと思いますよ。だから、その点はうのさんが個人的に検討すれば良いとして。
バッシングの方向性に私は違和感を感じざるを得ないのです。
「母親なんだからちゃんと自分で育児をしなさい」
「ちゃんと子どもを見ていないからシッターの悪事にも気付かなかったんだ」
「子どもを預けて働いて自分は贅沢しているからそういうことになるんだ」
みたいな世間の声。鬱陶しいわーーほんと。笑
この件を考える上では2つの要素が絡み合っています。「神田うのさんがワーキングマザーであること」と「神田うのさんが夫婦そろってお金持ちであること」です。母親が働くということに関して、世間は寛容になってきています。なぜなら、男性の収入アップを期待するよりも2馬力で頑張った方が家計が潤うという考え方があるからです。それは言いかえると実は、「夫がお金持ちならば妻は働くべきではない」となってしまうのです。しかもその理由の正直なところは、「お金持ちで、子どもも居て、その上自分のやりたい仕事をやっているなんて羨ましすぎるから」です。
世間は、「今の時代、女性も働くのが普通だよね~」と言っています。でも、そこで成果を上げたら、「あの女は家庭を蔑ろにしている」と叩きます。つまり、「女性は成果を上げないような働き方をしなさい」と暗に言っているのです。おかしくない?こんな世界では、女性は、働きにくくて仕方ないです。
神田うのさんみたいなお金持ちじゃないけれど、過去に我が家もベビーシッターさんを個人契約で2人雇っていて、その他に会社を通して派遣されるシッタ―さんにも週に何度も来てもらっていました。
私は生後1カ月半~仕事復帰したので、その頃からシッタ―さんと日常的に触れ合う生活が始まりました。最初はものすごく警戒します。大切な我が子を家で2人きりで見てもらうのですから。抱っこしていて落として殺されるかもしれないし、ミルクを溶かすときの熱湯がかかって殺されるかもしれないし・・・と我が子が死ぬ想像ばかりしてしまって、「そんな危険にさらしてまで我が子を預けて働くのか・・・?」と葛藤します。だけど一度シッタ―さんに預けてみると、自分が想像していた以上のことをやってくれていることが多く、安心し、徐々に慣れてきます。
シッタ―さんのイメージは人それぞれだと思いますが、私は、ただ泣いたらミルクをあげてくれて、ぐずったら抱っこしてくれるだけの人だと思っていました。期待値がものすごく低かったのです。とにかく安全に、我が子を見ていてくれればいいと思っていました。
ところが、シッタ―さんってそんな機械的な人たちじゃないんです、今思えば当たり前だけど。育児に不慣れな私が気付かないことまで気付いてくれたり、産後すぐに働き詰めになっている私の体を気遣ってくれたり、とにかく献身的に保育をしてくれるプロなのです。今も大切に保管している当時のシッティングノートをご覧ください。何時に何をした、どんな様子だった等が事細かに記されています。
産後で心身ともにギリギリで働いている中、こんな細やかに子どものことを見てくれて、子どものお昼寝中には家事もやってくれて、帰宅すれば笑顔で出迎えてくれる人たち。そりゃ信用するでしょう!神田うのさんも、そうだったと思います。
今回の件でうのさんに落ち度があったとしたら、自分が「神田うの」「有名人」「お金持ち」だという自覚が足りなかったということかなと思います。シッタ―さんが居るのは基本は家。テレビやファッションショーで活躍する「神田うの」とはまた違う1人の人間として、心を解放する場です。その場においてまで「一流芸能人の神田うのでいなきゃダメです」というのはすごく言いにくいことですが、大切な娘さんを守るためにはそうした方がよかったのでしょう。
あと、泣いて大ごとっぽくみせちゃったのもよくなかったかも。(ビジネスのためにわざとそうしている可能性もあるけど・・・うのさんは娘さんのことに関しては本当に愛しているように見えるので、一応この可能性は置いておこう。)裁判が終わった後にさらっと、「あ、3000万円相当を盗まれちゃったんですよー。でも解決したので!大丈夫でーす!」とか言っとけば別に大した騒動にはならなかったと思います。でも、感情を隠せないぐらい、そのベビーシッターを信用していたことの表れとも取れますね。
神田うのさんを僻む気持ちから悪く言うような人にはなりたくないです。そして、生め!育てろ!働け!ただし成功するな!という社会が、変わっていくように、今目の前にある仕事や家庭のことを全力で楽しんで、生きていきたいです。